HondaのN-ONEを買いました日記

ホンダの軽自動車N-ONEユーザーとしての感想、便利/不便なところ、考えた事、気づき、ついでに調べたことなど綴った個人版N-ONEマニュアル

ホンダN-ONEのS07Aエンジンはロングストローク。なせか?

エンジン周りについて ] 2014/11/03(月)

雰囲気的に・・・
ホンダのエンジンと聞けば「元々二輪車メーカーだったからエンジンはショートストロークで、高速まで良く回ってご機嫌だ!」と、昔のホンダ車を見て触った私はそんなふうに思ってしまいます。
「ショートストロークのエンジン」という響きには、いかにも「高速エンジン」のイメージが湧きます。が、N-ONEに搭載されたS07Aエンジンは、期待に反してロングストローク!

シリンダのボア(内径)が64ミリ、ピストンが上下に動く距離(ストローク)は68.2ミリあるので、ボアよりストロークが長いから「ロングストロークのエンジン」となってしまいます。反対にストロークの方が小さいのがショートストローク。
ロングでもショートでもどーでもよさそうなことですが・・・ショートやロングにはどんな意味があるのか、記事にしました。

1.ショートストロークエンジンは高回転向きのエンジンです
「高回転向き」というのは「高速までよく回る」とは限りません。「もし高速回転させてしまっても、壊れないで回ってくれるエンジンになり易い」という意味です。エンジンがレッドゾーンまで高回転したとき、真っ先に危険にさらされるのは、シリンダーとピストンの焼き付きです。シリンダとピストンがすごいスピードで擦れ合って、オイルの油膜が切れ、金属摩擦が始まると摩擦熱ですぐに溶着が始まって焼き付くことになります。ロングストロークのエンジンは一回転で擦れ合う距離が「ロング」だから長くなるため、擦れ合うスピードも速くなり「焼き付き易い」傾向が出てきます。なので「このエンジンは高速で回すのだ!」と決めたエンジン設計者は焼き付きに強いショートストロークエンジンを選びたくなるのです。

2.「ショートストロークエンジンは低速トルクが出難い」はウソ
ショートストロークは一見、テコの原理で「きっと低速で力が出ない」と思いたくなりますが、同じ排気量ではロングストロークよりショートストロークの方がボアが大きくなります。ボアが大きくなると、燃焼ガス圧力を受けるピストン上面面積も大きくなります(排気量=ボア×ストロークなので)。ピストンが下に押す力は、燃焼圧力×ピストン上面面積なのでショートストロークエンジンだから低速トルクが出ないということはありません。トルクが出るか出ないかは、別の理由で決まります。

3.ショートストロークエンジンは、馬力が出やすい、かもしれない
前述のようにショートにしたらボアが大きくなるから吸気弁や排気弁を大きくでき、たくさんの空気とガソリンを燃焼室に送り込み易くする設計は容易になります。なので馬力が出しやすいと言えますが、エンジンの馬力は実に様々な要因で出たり出なかったりするから一筋縄ではいきません。

4.ショートストロークエンジンは燃費については不利!
やはり前述したようにショートにしたらボアが大きくなるから、同じ圧縮比に設計する場合、ショートストロークエンジンの燃焼室はロングのそれに比べて平べったく広くなります。理想的な燃焼室は熱が逃げる表面積が小さき「球形燃焼室」なのですが、ボアが大きいと球形から外れ、せっかくガソリンが燃えた熱がシリンダヘッドやピストンから逃げ出し易くなります。
N-ONEがロングストロークエンジンになったのは、燃費競争の結果ショートを捨ててロングを選んだのかも??しれません。

5.S07Aエンジンは、将来ワールドカーとして世界各国で使うのかもしれない
660ccという軽企画は日本式ガラパゴスで、海外ではもうちょっと排気量が大きい方が良いと評価されるでしょう。軽とリッターカーでは実用燃費にほとんど差が無いからです。だとしたら、将来はS07Aエンジンをベースにより大きな排気量のエンジンを量産することになります。排気量を増やすように設計変更を考えるとき、シリンダーブロックのボアを削る工具を大きなものにして、ボアを広げてやるのがいちばん簡単で追加コストもあまりかけずにできます。もしストロークを変更する設計をしたら、シリンダーブロックは背の高さが高くなり、クランクシャフトは新造しなければならないです。
なので、もはや660ccより排気量が小さいエンジンは作ることはないでしょうから、できるだけロングストロークにしておいて、将来の派生排気量エンジンが生産しやすいように考えたのではないでしょうか?。
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コメント

はじめまして by 寿方 : URL
寿方と申します。
この度、N-ONE のオーナーになることになりました。よろしくお願いします。

私のイメージするショートストロークエンジンは「高回転」「クイックレスポンス」そして「燃料バカ食い」といったところでしょうか。
昨今の軽自動車は「低燃費」をアピールしていますので、ショートストロークエンジンは採用しにくいのでしょうね。
2014/11/04(火) 00:53:13 #SFo5/nok[ 編集]
Re: はじめまして by なつお : URL
寿方さん、

> 昨今の軽自動車は「低燃費」をアピールしていますので、ショートストロークエンジンは採用しにくいのでしょうね。

採用しにくいのは多分あるでしょうね。
ただ同じエンジンシリーズで排気量の大きなエンジン種別を新しく設けようと自動車会社が考えるとしたら、本文に書いたようにボアアップするのが一番簡単ですから、結果的に「憧れのショートストロークエンジン」を積む低燃費車が登場している可能性はあります。

その反対に、ありえへんロングストロークエンジン搭載車もできる場合がありますが。
2014/12/02(火) 16:35:49 #-[ 編集]

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プロフィール

なつお

Author:なつお
6年前に他社の車からホンダステップワゴンに乗り換え、今年(平成25年)からホンダのN-ONEに乗るユーザーです。自動車関連とIT企業に勤めていた今はブロガーの男。

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