HondaのN-ONEを買いました日記

ホンダの軽自動車N-ONEユーザーとしての感想、便利/不便なところ、考えた事、気づき、ついでに調べたことなど綴った個人版N-ONEマニュアル

ホンダのこだわり?なのか、ド・ディオン式後輪サスペンション

足まわりについて ] 2013/08/13(火)

ホンダの四輪駆動車の乗用車の多くには“ド・ディオン式”という名前のサスペンション方式が採用されています。これはバネ下重量が車軸式より軽くできるので、車の操縦安定性にメリットがあるとされていて、N-ONEもNBOXも4WD車の後輪はド・ディオン式です。

FRや4WDでは一般的に“車軸式”というサスペンションがポピュラーで、ホンダの軽ではバンなどに使われています。車軸式サスペンションはトラックの後輪を後ろから見ると特徴的な丸い“お釜”が真ん中に見えまして、そのお釜の中にはデファレンシャル装置(デフ)という大きな重い歯車装置が入っています。お釜は車体を支える車軸(アクスル)と一体モノだから鉄製で、これまた重いし、重いデフとアクスルをバネで支えているしくみです。かなり古いアメリカ製トラックでの映像ですが、下の動画でその構造が分かるでしょう。

(出典:YouTube)

アクスルとデフという重いものをバネ下に備える構造なので、走行中のタイヤは路面との接地がうまくできないことが起き易くなります。
その理由は、スプリングにおもりをぶら下げて上下にぶらんぶらんさせると、おもりが軽い場合はピョンピョンと上下によく動きますが、おもりの重さを増やすと、上下振動はぶらーんぶらーんという具合にゆっくりになってしまいます。車のサスペンションもこれと同じで、バネの下に重いものがあると地面からの細かい振動に対して、車輪は上下にゆっくりとしか動かないので、タイヤの路面追従性が悪くなってしまうのです。これを防ぐにはバネを固くするか、バネ下重量を減らすかという選択になるのですが、車体重量の軽い軽自動車では、バネを固くするとバネ下だけでなくバネ上の車体まで大きく振動するので具合が悪い、それで“ド・ディオン式”という方法によってバネ下重量を軽くする手法を採用しているものと思われます。

“ド・ディオン式サスペンション”の構造説明は、下の動画が参考になるでしょう。
De Dion type axle

(出典:YouTube)

“ド・ディオン式”では、チューブという名の車軸がありまして、これはバネで支えられる“バネ下重量”に含まれてしまいますが、もうひとつのデフはバネ下ではなく、車体側に取り付けられるような構造をしています。デフから車輪への動力伝達には、ユニバーサルジョイントというフレキシブルな軸を使って接続されているため、重たいデフをバネで支えなくてよいので、タイヤの路面への設置が改善し、操縦安定性が良くなるというものです。独立懸架方式より構造が簡単で、車軸式より性能が良いという特徴があります。

実際の4WD N-ONEの足回りを写した写真は以下の2つ。
DeDion13081301.jpg

写真に白っぽいシルバーに写る物体がデフユニットで、ここから左右の車輪に向かってドライブシャフトのカバーが延びています。ドライブシャフトとデフの接合部にはゴム製のカバーが見えます。この中にユニバーシャルジョイントがあります。車軸式サスペンションは、デフカバーとシャフトが一体で後輪の重さを一手に支えますので頑丈な作りですが、ド・ディオン式のデフユニットには後輪にかかる重さをまったく支えないので、アルミ製で軽くコンパクトに作られています。
DeDion13081302.jpg

古くは1950年代に、後に日産自動車と合併したプリンス自動車工業が製造していた初代グロリアにこの“ド・ディオン式サスペンション”が採用されていましたが、その後日産のグロリアになって車軸式になってしまいました。
“ド・ディオン式”がどれだけ素晴らしいのか?実際に乗ってみても、同じ車で比較しなければよく分からないでしょう。きっとホンダではかつて軽の4WDの後輪サスペンション仕様を決める際、車軸式もテストされたのだと思いますが、それでは操縦安定性が良くない、と結論されたので、車軸式より構造が複雑な“ド・ディオン式”になったのだと思われます。

でも車体自体が十分に重く、固いバネが使えるならば、車軸式サスペンションでもOKだったのかもしれません。私はかつて四輪駆動車に3台乗り継ぎましたが、すべて後輪は車軸式でした。でも車体がそれなりに大きかったので、操縦安定性が良くないとは一度も感じたことはありませんでした。今回は4WDのN-ONEで初の“ド・ディオン式”です。今はまだ街中走行ぐらいしかしていませんので、よく分かりませんが、そのうち田舎の峠道を走るときには分かるのかもしれません。
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コメント

プリンスがドディオンを止めた理由は・・・ by アプローズ伯爵 : URL
デフのうなり音がクレームレベルのうるささであって、それを解決できなくて、車軸式に戻ってしまったんですよ。
4気筒車は特にひどかったと。
2016/07/16(土) 18:40:59 #-[ 編集]
Re: プリンスがドディオンを止めた理由は・・・ by なつお : URL
> デフのうなり音がクレームレベルのうるささであって、それを解決できなくて、車軸式に戻ってしまったんですよ。
> 4気筒車は特にひどかったと。

プリンス自動車時代にはデフのギヤはスパーギヤ(平歯車)の傘歯歯車が一般的でした。これはバックラッシュを詰めにくくて歯研してもなお騒音が出やすかったと思います。
N-ONEのリヤデフにどんな歯車が使われているかネットで検索しましたが、ついに発見できませんでした。しかしダイハツの軽にはヘリカルギヤ(捩り歯)が使われているようなのでホンダもきっとそうなのでしょう。ヘリカルギヤは歯から次の歯への力のかかり方が衝撃的でないので騒音に有利です。
おそらく歯車加工技術の進化とコストダウンんいよって軽でもドディオンが何とかまとまったということではないかと思います
2016/07/27(水) 15:30:33 #-[ 編集]

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プロフィール

なつお

Author:なつお
6年前に他社の車からホンダステップワゴンに乗り換え、今年(平成25年)からホンダのN-ONEに乗るユーザーです。自動車関連とIT企業に勤めていた今はブロガーの男。

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