HondaのN-ONEを買いました日記

ホンダの軽自動車N-ONEユーザーとしての感想、便利/不便なところ、考えた事、気づき、ついでに調べたことなど綴った個人版N-ONEマニュアル

N-ONEエンジンの特徴 直列3気筒

エンジン周りについて ] 2013/08/11(日)

最近の軽自動車用エンジンはほぼ直列3気筒に各社定着してきているようです。直列3気筒エンジンは構造簡単、エンジン横置き好都合な短い全長、それにエンジン振動も使い勝手も軽自動車としては実用域、という特徴があります。

ホンダのかつての軽自動車には直列4気筒のエンジンを搭載したものもありましたが、その後は他社同様にまず2気筒エンジンに移行し、その後直列3気筒に移ってきた経緯が見えます。

なぜ4気筒と2気筒の狭間で3気筒エンジンが後回しにされたのか?
長年直列3気筒エンジンは、振動が酷くて使えない、という迷信?があったからのようです。2気筒エンジンは単気筒エンジンと同じく2つのピストンが同時に上下します(例外もあります)のでそもそも上下振動が酷いことは承知の上で使うわけですがバランザーシャフトを装備すると上下振動をかなり緩和することができます。しかし直列3気筒エンジンは上下振動のみならず、エンジンの前側が下がると同時に後ろ側が上がる、というような偶力振動というやっかいな振動が構造上起こります。これはクランクシャフトが120度間隔なため起こる現象で、気筒数が倍の6気筒では見事に解決される振動です。でも3気筒はその半分しかないので、回転中に振動を打ち消す反対向きにちょうどつり合うピストンが無いための構造上のやっかいな振動なのです。

このエンジンバランスは、ホンダではありませんがBMWエンジンだというアニメーションを見るとよく分かります。

(出典:YouTube)


この「直列3気筒エンジンの振動」については「エンジン振動学」という定番の学問がちゃんとありまして、学識高い技術者ほど「3気筒はダメ」となるみたいです。そういうダメなはずの3気筒エンジンは建設機械、農業用トラクター、船のエンジンなど振動はまあどうでも良くて、使い勝手のいい、安くて丈夫でパワフルなエンジン需要のある業界で早くから一般化してきました。この業界では単気筒エンジン、それに1気筒足して2気筒エンジンに、さらに1気筒建て増しして3気筒へ、という具合に正常進化していきました。見識高い学者としては振動が酷くてダメなレッテルを貼られた3気筒エンジンですが、このように実際に作ってみると回転はズムーズで、振動も言うほど酷くもなかったようです。

また、エンジンのトルクカーブという特性も自動車用に使うには重要で、トルクカーブ4気筒より3気筒が低回転側でトルク(エンジンの回転する力)を大きくし易いという傾向もあります。特に軽自動車用は660ccという限られたエンジン排気量の範囲で、運転し易い車を作る上で、エンジンの低速性能はまさに重要です。

エンジンのトルクは、回転中にシリンダーにどれだけ空気を取り入れられるか、にかかっていて、ターボチャージャーの無いエンジンでは工夫をしなければ低速トルクは痩せてしまいます。その工夫の一つが「共鳴加給」という方法です。

エンジンの吸気管の中は、エンジンの吸気弁が開いた瞬間に勢いよくエンジンが空気を吸い込むので気圧が急激に低くなりますが、次に吸気弁が閉じると、勢い良くエンジンへ向かって流れていた空気が急に弁が閉じてふんづまり状態になるので、逃げ場がなくなり気圧がこんどは急激に高くなります。つまり吸気管の中は気圧が下がったり上がったりを繰り返しているわけです。あるエンジンシリンダーの作り出した高い気圧のとき、別のシリンダーが空気をちょうど吸い込むタイミングになっていれば、たくさん空気が取り込めるのでトルクが太る、ということが起きます。これを上手に行えるように設計すれば共鳴加給で低速トルクを太らせることができ、使い良いエンジンだということになり、こうするかめには主に吸気管の長さとサージタンクという容積の設計如何にかかっています。3気筒エンジンではその各シリンダーの吸気弁開閉タイミングが割といいので、その設計がやり易いという傾向があります。

そんな3気筒エンジンですが、やはり振動的には4気筒には負けます。
以前はエンジンにバランサーシャフトを付けるなどして、エンジン振動自体をなるべく下げる工夫をしていましたが、最近では振動モード解析技術が発達し、振動するエンジンの中で“振動しない場所”を特定してそこを支えて車体に取り付けることが可能になりました。振動には“腹”というよく震える部分と、“節”という震えない部分がありまして、その節の部分でエンジンを支えると、車体に振動が伝わり難いということです。

実際のN-ONEでは、やはり以前に乗っていたステップワゴンと比べるとエンジン回転数2000回転/分以下の低速域で振動を感じます。それ以上では振動は減るようでしたが、さすがに“静か”ではありません。エンジン音は普通の乗用車に乗りなれている人にはうるさく感じえることでしょう。
しかし私は『静かな車は運転していて面白くない』と感じていました。前々代の車はディーゼルエンジンの4輪駆動車でしたからエンジン音は運転中いつも感じていて、その音を耳で確かめてシフト操作をしていました。それがステップワゴンに乗り換えてから、静かになってしまったしATにもなったので、運転する楽しみがかなり大きく損なわれました。私としてはエンジンの音は聞こえて欲しいと思うのです。

できればオートバイのように“音と振動を楽しめる車”が欲しいのですが、N-ONEはそういう点ではまだ不足です。
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プロフィール

なつお

Author:なつお
6年前に他社の車からホンダステップワゴンに乗り換え、今年(平成25年)からホンダのN-ONEに乗るユーザーです。自動車関連とIT企業に勤めていた今はブロガーの男。

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